1棟中古マンション投資は、①長期間の融資が比較的くみやすく、かつ、②規模のメリットを追求できるので、潤沢なキャッシュフローを叩き出すポテンシャルを秘めた、不動産投資の中では、王道の投資法の一つです。
中古一棟マンション投資により、メガ大家と呼ばれるレベル(資産総額10億レベル)に到達した人も多いです。
参入する人は、サラリーマン(どちかといえば高属性)・ドクターなどの兼業大家、あとは宅建業者、さらにいえば、jreitもこの投資法を主にやっています。
詳しく特徴をみていきましょう。
Contents
中古一棟マンションの価格帯
数千万~数十億円になります。
中古一棟マンションのプレイヤー
主要プレイヤーの活動範囲は、
数千万~2億円:サラリーマン(どちかといえば高属性)・ドクターなどの兼業大家、あとは宅建業者
2億円~5億円:宅建業者、成功した専業大家
5億円~10億円:宅建業者
10億円~:宅建業者、jreit投資法人
といった感じで、様々な投資家が中古一棟マンション投資に参入しています。
逆に言えば、それだけ、儲けるチャンスが大きいということになります。
中古一棟マンションの築年数
築15年~40年あたりの物件が中心です。
中古一棟マンションのメリット・デメリット

中古一棟マンションのメリット
・中古マンションの耐用年数(RC:47年、鉄骨:34年)は、木造22年より圧倒的にながいです。
融資期間 = 耐用年数 – 経過年数
となることが多く(そもそも耐用年数こえた物件の融資はしない金融機関が多い)、結果的に多くの金融機関で1棟マンションであれば、長期間融資くめるケースが多いです。
例えば、築22年のRCマンションであれば、
融資期間25年 = 耐用年数47年 – 経過年数22年
となるケースが多いです。
これが木造アパートになると、築15年と比較的新しめであっても、
融資期間7年 = 耐用年数22年 – 経過年数15年
と、たった7年しか融資できないケースが多いです。
長期融資は、キャッシュフローをたたきだす源泉の一つなので、キャッシュフローを追求する場合、1棟マンション投資は合理的な投資手法といえます。
・積算を計算するとき、RCは積算が出やすい傾向があり、金融機関は積算を重視するところがおおいので、多くの金融機関で、融資の土台にのりやすい。
・1棟マンションは、一回の取引で、大量の戸数を取得できるので、規模のメリットを享受できます。
・1棟マンションは建物自体が巨大なので、そのオーナーになることにより、「所有欲」や「承認欲求」を満たせる場合があります(これは人によりますが、地縁があり、かつ、ある程度の好立地に5F建ての巨大1棟物件を所有するということはそれなりの所有欲を満たすこともでき、かつ、知人には、あのマンションは自分のものだということもでき、そういえば、凄いねといってもらえて承認欲求は満たされるだろうし、そういう側面もあるとおもいます)
中古一棟マンションのデメリット
・中古一棟マンションは、木造アパートより、経費率(年間家賃にし経費の割合)が高くなる傾向がある
理由①:メリットの一つ積算が出やすいことを上げましたが、これは諸刃の刃で、逆にいえば固定資産税が木造アパートより高額になりがちです
理由②:エレベーターがついていると、この維持費がとても高額になります
理由③:1989年以前の1棟マンションは、水道管がコンクリートの中に埋め込まれているケースがおおく、この構造のマンションの水道トラブルが発生すると、原因特定の難易度が高く、高額な修理費になるケースが多いです
・木造アパートより解体費が高く、普通に数千万円かかるケースがあるので、出口は慎重に考えておく必要がある(建物が老朽化したので解体して土地として売るという選択肢がとりにくいケースがあるため。)特に、土地値が低いエリアの1棟マンションは、このことをしっかりと考慮にいれておくべきです。
例えば人口減少が顕著なエリアのRCマンションで、
土地価格:2000万円
建物価格:8000万円
といったケースで、解体費が2500万かかるケースなどの場合など、建物を解体して、土地として売る場合、解体費2500万円をかけても、土地売却で得られる金額は2000万しかありません。
この場合、土地解体2500万円かけて売却するという選択肢がとりにくくなります。このため、土地として売るという出口は現実的でなく、別の投資家に収益物件として売却するが唯一の出口になる場合があります。
一方で、ある程度首都圏に近いエリアのRCマンションであれば、
土地価格:8000万円
建物価格:8000万円
といった感じになり、解体費2500万円をかけて、売却すると8000-2500万円=5500万円が残り、実需向けに土地としての売却もみすえた柔軟な出口がとれます。もちろん、別の投資家に収益物件としても売れるでしょう。
中古一棟マンションの物件探し方
①ポータルサイト(楽待、健美屋、HOMES、at home、不動産ジャパン etc)、不動産仲介業者のHPで探す
②不動産業者からの紹介
③競売・公売に入札する
④その他紹介(管理会社からの紹介、銀行からの紹介、司法書士からの紹介、弁護士からの紹介、土地家屋調査士からの紹介)
なお③④はある程度経験つんだ方でないと難しいです。
中古一棟マンションの融資
中古一棟マンションは、積算がでやすい、耐用年数が残っている場合が多い、といった特徴があり、結果的に数多くの金融機関(メガバンク、地銀、信金、信組、ノンバンク)で中古一棟マンションは、融資の対象となります。
まずは、お近くの金融機関に物件を持ち込んでみることにより、どのような条件で融資がくめるか見えてくるので、どんどん打診していきましょう。
中古一棟マンションの物件購入基準
基本的に、
①利回り=>キャッシュフローに影響
②築年数=>融資期間に影響するのでキャッシュフローに影響
③積算=>融資額に影響
④エリア=>賃貸経営の安定性や、出口の広さに影響(参考:エリア分析)
⑤RC特有の高コスト設備(エレベーターなど)付属かどうか=>キャッシュフローに影響
を加味して、自分の目標を実現できる物件を購入することになります。
運営
戸数が多いので、基本的には管理会社に依頼するのがベターでしょう。管理費は家賃の5%前後が相場です。
まとめ
いかがだったでしょうか。1棟マンション投資は、気を付けるべき点はありつつも、それを上回るメリットがあり、いろんな立場のプレイヤーが、この分野で成功をおさめている投資法であることがわかっていただけたかと思います!